ナパの醍醐味が満載。
無冠の女王、ボルドーブレンド
ただのナパカベと思うなかれ。ボルドー品種の個性をここまで引き出したワインが今までナパに存在しただろうか。女王の品性を守り続ける、未知の体験を約束するフルボディ。
Smart Point 1
少量のマルベックの
ブレンドが実に匠
かつて、ボルドーのワインはマルベックという葡萄品種がメインだった。メドックの格付けがされる数十年前のことであるが、よく色付き、タンニンの豊かなこの葡萄は寒さに弱く、長く続いた寒気のために全て引き抜かれてしまった。
そして、このワインにはそのマルベックが少量ブレンドされている。ナパの地では過熟になりがちなカベルネ・ソーヴィニヨンだが、絶妙なバランス感覚で収穫されたエクスペリエンスのそれは、マルベックの下支えを加えることでエレガントな装いになる。
Smart Point 2
「月に上るような未知の体験」
ラベルに描かれたイラストに込められた意味は「月に上るような未知の体験」。
さらに彼らはこんなメッセージも発信している。
「人生は旅であり、最終到達点がその目的ではありません。途中での経験が、私たちの性格を形成し、意味づけをします。上質なワインのように、私たちは最初は若くて生き生きとしていますが、年を重ねるごとに洗練されたエレガントなワインの様になっていくことを願っています。エクスペリエンスワインは、ワインメーカーが造り出す芸術と、人生が織りなす経験値がうまい具合にまとまり、進化していく様を取り入れようと思っています。」
ワインを飲むことによって得られる感動も「体験」の一つに違いない。しかしこれから更に進化していくであろう、彼らの「経験」にも期待が高まってしまう。
Smart Point 3
ナパらしい直球ベリーには
やっぱりお肉
ボルドーのようなエレガンスを持っているとはいえ、そこはやはりナパの山カベ。堅牢なタンニンとスパイス、土のニュアンスがしっかりと感じられるのが良いところ。
こんなキャラクターのワインは、焼き目を焦がしたグリル肉が最高に合う。バーベキューで炭火で焼くなら尚よし。脂の多い和牛よりもUSやオージーの赤身強めがオススメだ。
結論
これからのナパ・カベルネは
エレガンス&パワー
どこまでも分厚い果実味に覆われた、唇が黒くなるようなナパカベはもう流行らない。これからはこういう、テロワールと品種の個性がちゃんと両立できているワインが生き残る。
まだ10年足らずの若いワイナリーだから、この先多くの賞をさらい、評価は鰻登りになるだろう。いつまでこの価格で手に入れられるか、心配だ。
ラシアン・リヴァー・ヴァレーの出身の夫トラヴィスはカリフォルニアとニュージーランドで栽培と醸造を学び、イギリス出身の妻キャサリンの実家は飲料関連の仕事。二人はニュージーランドで出会い、ナパ・ヴァレーに本拠地を構え、更にワイン造りの経験を積んでいく。
2009年に初ヴィンテージを調達した葡萄で造り、その後3haの自社畑をナパ・ヴァレー、オークノールのシルヴァラード・トレイル沿いにある自宅に隣接した1991年植樹の畑を取得。この畑を中心にナパ・ヴァレー各地の秀逸な葡萄をトラヴィスの人間関係で調達し、ナパ・ヴァレーらしい味わい、プライス・ポイントに合ったワインを造りだしてい る。
中心の色の深い、濃厚なルビーカラー。ラルムは強くゆったりと流れます。
香りはフルーツ・フォワードな素晴らしいブーケからスタートします。木樽熟成から得られたオークの柔らかなノート、温かなスギの香りがあり、微かなアニスとモカのヒント。
複雑で深淵、どこか静かな印象から品の良さを感じます。
味わいは、カシス、ブラックベリーそしてブラックチェリーなどの熟した黒い果実が広がり、フィニッシュは滑らかでリッチな質感とともに長く続きます。
焦がしたニュアンスの料理との相性が良さそうです。バーベキューで焼く赤身のお肉はもちろん、軽いスパイスのロティスリー・チキン。付け合わせにインゲンなどが加わると、より親和性が増すでしょう。
生産者 | エクスペリエンス |
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地域 | アメリカ・カリフォルニア州 |
原産地呼称 | ナパ・ヴァレーAVA |
葡萄品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン 92% メルロー 6% マルベック 2% |